小さなクリエイティブの会社はその日暮らし

キャッシュフロー(金の流れ)は非常に重要です。あなたが関わっているクリエイティブの会社は小規模で資金にも恵まれていないかもしれませんね。(まぁ、普通はそんな小さな会社にはお金を貸そうなんて殊勝な人はいませんから)その会社はたぶん家賃、従業員の給料、他の経費などを払うのもやっとこさで、自分たちの報酬の額を下げているかもしれません。危機回避のためにとってある銀行口座などもなく、また悪いことに彼ら自身がビジネスに長けたマネージャーとは言い難いかもしれません。

あなたがこうした小規模のクリエイティブの会社と一緒に仕事をする時は、報酬の50%をアップフロントという形で先払いするよう求められる可能性があります。向こうの方から言われない場合でも、どうぞあなたからそう提案してみて下さい。クリエイターたちはただでさえお金に関しての交渉を嫌い、また自分たちの困窮状態をなかなか言い出さないものなのです。お金がない彼らを利用し、あなたに有利な契約にしようなど考えないで下さい。その代わりにこう考えてみて下さい。

あなたが雀の涙ほどで彼らを雇えば、彼らは家賃を払う為に他からの仕事にも手をつけなければならず、その分あなたのプロジェクトに注がれるはずの注意力が散漫になってしまうと。また、経済的に苦しい思いを彼らにさせた結果、あなたのプロジェクトの完成まであと半分というところで倒産なんてことになるかもしれません。

クリエイティブパートナーである彼らが抱える経済的プレッシャーに理解を示すことは、最終的には必ずよい結果をもたらします。

もしあなたが経理の人から「50%先払いなんてできっこない」といわれたら、上層部へ伺いを立ててみて下さい。あなたの会社のクリエイティブ分野の責任者は誰でしょうか ー あなた? それとも、経理でお金の勘定をしている人たちですか?経理の人というのは、指令があれば必ずどこからかお金を見つけ出してくる能力があるものです。もしあなたが、仕事に最高の結果を得て間違いを犯したくないのであれば、アップフロント/先払いすることは絶対に必要です。

また、報酬を遅れて支払うという行為は、本来は小さな会社や個人事業主のものであるお金であなた側のキャッシュフローを維持しているようなもの。しかし、もし、いざ銀行等から資金を調達するとしたら、あなたと小さなクリエイティブ会社のどちらがより借り易いと思いますか。

さて、長期のプロジェクトの場合についてですが、その場合報酬は分けて支払うのがいいでしょう。アップフロントとして最初にまず全体の25%を、その後は作品やサービスの段階的な納入時にあわせてその期間等を決めて支払っていきます。もちろん作品等が期日通りにきちんとあなたの手元に届くことが肝心ですから、最後の支払いは最終の納入の時でかまいません。しかし、あなたがもし、クリエイターから自分の元に送られて来た請求書を経理に回すのをひと月も怠っているようではいただけません。クリエイターへの報酬はすでにバジェットの中に組み込まれているわけですから。

元気いっぱいでやる気のあるフリーランサーやクリエイティブの小さな会社がたくさん増えてほしいと思っているなら、こうしたクリエイターたちの事情を理解したやり方を業界全体に浸透させていかなければなりません。それも、あなたのような個人の力にかかっているのです。