モチベーションを理解する

「アーティストとしての性分をもつ私は、ただ書かずにはいられないのです。私の心がそう決めたのであり、どうしてか、などとあまり追求しないほうが多分よいのでしょう。私は、書かなくてはならないから書いているのです。そして、実際に書いている時点では度々自分が一体何を書いているのか分かっていないのです。随分と後になってからようやく、自分が何を書いたのかをお話しできる様になるのです。」~ ハワード・バーカー (英/劇作家)

ハワード・バーカーのみならず、おそらく全ての人の中にクリエイティブでありたいという欲求がある様に思います。人間の基本的な本能、またはサバイバルの為の極めて重要な性質といえるかもしれません。遺伝子に組み込まれた性質を、否定して生きていくことはできません。たとえあなたのクリエイティビティーがお金を生み出すことがなくても、それは一向に構わないのです。

「クリエイティブな仕事でお金をもらえるのは、いわばボーナスのようなもの。お金がモチベーションではない。」

自分のクリエイティビティーをキャリアにしていこうという勇敢な人たち、彼らにはさまざまな困難が待ち受けていることでしょう。自身が情熱をもてることを生活の糧にしたことで、もともとのモチベーション自体を失ってしまうかもしれません。クリエイティビティーの源が、自らのやる気から義務感に変わった時、問題が発生するのです。

クライアントを探す苦労が何年も続いたり(またはクライアントと仕事をする苦労が続いたり)、自分のスタッフの理不尽な要求をかなえようと頑張ったり、作品がクライアントから酷評されたり、最高の作品が無視され理解されなかったり・・・。そんなことが続けば、クリエイターのモチベーションが下がってしまうのは明らかです。そんな時は、しばし自分自身のためだけに何かを創ってみるのがいいでしょう。その作品を展示したり公開するのもいいかもしれません。そして、そもそも何故自分がクリエイトしたいと思ったのか、それを思い出してみて下さい。

芸術としての評価は、クリエイターであるあなた自身の中にあります。聴衆やクライアントではありません。クリエイターを金づるとして見ているマネージャー、成功する作品を作り、収入を得るための機械と見ているマネージャーがいたら、彼らは常に、不満だらけのクリエイターたちと仕事することになるでしょう。