キャッシュフローがすべて その3

クライアントにいつ報酬を支払ってもらうべきかを把握できたとして、もしクライアントがその期日までに入金してくれない場合は、どうしたらよいのでしょう。

そして仕上がった作品をクライアントに渡す時には請求書もしっかり添付しよう。請求書を送るのは簡単なことだしウキウキする。仕事の中で一番価値のある場面のはずなのに、どうして延ばし延ばしになってしまうのでしょう。一つ確かなことは、請求書を送るのが遅ければ支払いも遅れる。至極当然のことであります。

請求書を送ったそのあとで、

30日経った時点でもう一度電話をし、いつ振り込んでもらえるか、また支払いが遅れる場合は契約の時に決めたレートに従っての延滞料を加算すると告げること

ちょっとお金に執着しているようで嫌だと思われるかもしれません。でも、考えてみて下さい。小さなビジネスであるあなたとあなたのクライアント、他から資金を借り入れるとしたら、どちらの方がより借り易いと思いますか?また、支払いが遅れた場合、ビジネスを持続させるために借金をするはめに陥るのはどちらですか?

これを実行すれば、クライアントからの支払いがきちんとされる可能性は高まります。大きな会社には、その会社のキャッシュフローを管理する経理専門の人員がいます。その人たちが考える経理の策というのは、スモールビジネスの側が苦しむようにできています。企業側の経理上の都合に、あなたが巻き込まれないように。あなたが苦しむ必要は全然ないのです。

「自分が稼いだお金である報酬。それを払ってほしいと頼むのは決して恥ずかしいことではない。」

礼儀はわきまえつつも、断固たる態度で臨みましょう。ぎりぎりで苦しい状況だからといって、クライアントと声を荒げて無駄に争ったり、脅しまがいの行為に走ってしまわないように注意しましょう。お高く止まってこちらの状況なんて気にしていないように見える企業側の人であっても、人は人。契約時の書面で交わされた条件をやんわりと思い出させつつ、落ち着いて対応しましょう。「あなたが私と同じ立場だったらどう思われるでしょう。条件にお互い合意し、仕事をやり遂げました。しかし不当に支払いが遅れています。もし、あなたの会社が同じようにあなたに今月の給料を払わなかったらどう思われますか?」と言ってみてはどうか。

最後の最後には裁判所のお世話になり支払ってもらうということも。中には悪い企業もあり、裁判でなければ解決できない状況に追いつめたりするのです。そうした企業は自らの経営自体が危ない事が多いのですが、裁判費用がもともと支払ってもらいたい金額を超えるので、あなた側が裁判所に訴えたりしないことが最初から分かっているのです。英国では、スモールクレームコート=小規模請求の裁判所があります。そこでは、支払い請求などのあまり複雑でない裁判が行われのですが、高額な弁護士を雇う必要もなく裁判費用もそれほどかかりません。これと似た司法のシステムをあなたの国で知っているという人は、是非情報を送って下さい。(訳者注:日本では60万円以下の支払い請求に限り、 少額訴訟制度 を利用することができます。)