プロジェクトの管理:何をどのように伝えるか

コミュニケーターとして有能な人には様々な資質が必要とされます。が、最も重要なことはその人物に「コミュニケートしたい」という欲求があることです。ビジネスの場面で、コミュニケーターとなる人は仕事の進行状況を常に把握していなければなりません。加えて、関係者が知っておくべき情報と知らずとも良い情報を振り分ける判断力も必要になってきます。

つまり「伝えたいという動機」と「優れた判断力」 この両方を持ち合わせていることです。

良いコミュニケーターが育つのには、時間と努力が要ります。例えば、忙しくてメールを読む時間もないという人に1000語にもなる長いメールを書いて用件を伝えようとしても効果ゼロ。受取る人にこちらの書いたことをすべて読んでもらいたいのなら、まずは最初の一行に結果を持っていくのです。その一考が大切なのです。決定事項に関することならば、どうしてそうした結果になったのか、その主旨を最初に簡潔にまとめるという事も重要です。(メールの見出しにするのも良い)

「コミュニーケーションとは、時間を要する仕事だ。」

こちらからの情報がよく伝わっているクライアントとのほうが、そうでないクライアントとよりも仕事がし易いというのは間違いありません。だからと言って何でも報告すれば良いというわけではない。夜な夜な、クライアントに「うちのデザイナーのコンピュータが今クラッシしてしまいました。最近はバックアップもとってないんです」と電話することには意味がないですね。クライアントが聞きたいのは、プロジェクトがうまく進んでいるという報告です。また、たとえクライアントから要求されなかったとしても、現状報告や目標が達成されているかの様子を定期的に(週1回くらい)行っていくのが得策でしょう。こうしたコミュニケーションによってクライアントからの信頼が育まれる。すると、もし何かの問題が起きた時でも落ち着いて解決に向けた話し合いを持てるようにもなっていきます。

何かの問題が起きたとします(問題は頻繁に起こるのは皆さんもご承知の通り)。その問題の解決が進まないのは、大体コミュニケーションが破綻している時です。ひどいケースではそれが原因で戦争までも招くこともあるくらいですから。コミュニケーションの破綻は、日々の情報を伝える努力を怠ったり、問題が浮上しているのにそれを長いこと公表しなかった時に起こってしまうことを忘れずに!

何かを変更する際には、徹底した議論、再三にわたる交渉が必要だ。そして何と言っても時間を要するということを忘れないで下さい。プロジェクトマネージャーは、変化/変更することに慣れている人たちです。個人的な好き嫌いは別として、プロジェクトマネージャーには、変更することを受け入れ予期せぬ問題を切り抜けるため計画を組み替えていく能力が必要になってくるのです。クライアントに何を言われるかを恐れてコミュニケーションをとるのをためらっていてはいけないのです。コミュニケーションをとらなければ、後にはもっと恐るべき事態になるかもしれないのですから。

「コミュニケーションにおける唯一のしかし重大な問題点は、勘違いされてしまうことだ。」~ ジョージ・バーナードショー(劇作家)

最後に、あなたが情報を伝えようとしている人が、本当に理解しているのかを確かめることがとても大切です。人は文字でも言葉でもメッセージを読み違えたり間違って解釈しがちなのです。またメールの場合は、喋っているときに感情をあらわす声のトーンが存在しないので、自分が書いた文章をもう一度読み返し、ニュアンスまで確認する必要がありますね。受け取る人が書かれたことを自分なりの価値観で色付けしてしまう恐れがないかどうか。例えば、あなたが単に「どういう意味ですか」と書いた部分が、非難をこめた言葉として受け止められてしまい関係が緊張度を増してしまうことも考えられますから。

「俺に話しかけてんのか?」

(映画 「タクシードライバー」 より)